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システアミン塩酸塩不使用のラッシュリフト剤で化粧品の取扱い変更に対応

システアミン塩酸塩を配合した化粧品の取扱いについて

2024年7月12日、厚生労働省から事前に通達されていた「システアミン塩酸塩に関する法改正」がついに施行されました。

厚労省参考url https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T240327I0060.pdf

この改正により、従来使用されていたシステアミン塩酸塩配合のラッシュリフト剤の製造が今後中止されることとなり、ここ数カ月、多くのサロンが代替品の選定や施術方法の見直しに追われていたのではないでしょうか。しかし、「これだ!」と思える商材がまだ見つかっていないサロンも少なくないかもしれません。

そこで今回は、システアミン塩酸塩とシステアミン塩酸塩不使用のセット剤について詳しくご紹介します。

システアミン塩酸塩とは?その影響とリスク

システアミンには2種類あり、「システアミン」と「システアミン塩酸塩」です。

今回、医薬品成分に該当することになったのは「システアミン塩酸塩」です。

人体への影響や問題によって規制があったわけではなく、薬事法の改正により、ラッシュリフト用のセット剤としての使用はできなくなりました。「システアミン塩酸塩」は、システアミンに塩酸を加え中和させ、安定化をはかった成分です。そのため、純粋なシステアミンよりも、分子量が大きく還元作用は緩やかで、アルカリ剤の配合が必要になります。

純粋な「システアミン」は塩基性(アルカリ)で、分子量が小さいため浸透しやすく、還元作用が強い成分です。

セット剤は、システアミンなどの還元剤だけでなく、アルカリ剤や、コンディショニング剤など様々なものが含まれており、処方量も商品によって様々です。まつ毛のダメージは、一概に還元剤の種類によって異なるとは言えません。

それぞれの商品の特徴を把握して、お客様の自まつげの状態を見ながら、希望の仕上がりを叶える商材を選ぶことが重要です。

システアミン塩酸塩不使用のラッシュリフト剤

今回の法改正を受けて、Citeでは「ファースト&セカンドPro」がリニューアルされ、システアミン塩酸塩無配合の、化粧品登録済みのセット剤となりました。新しい「プロシステム」は、システアミン塩酸塩だけでなくアルカリ剤も不使用です。

通常、アルカリ剤はpHを上げて還元剤の効果を高める役割を果たしますが、一部の種類は皮膚を刺激したり、オーバータイムしやすかったりと、まつ毛にダメージを与えることがあります。

今回の「プロシステム」では、還元剤として「システアミン」を使用しており、その塩基性を活かしてアルカリ剤によるダメージを回避しながら、弾力性のあるカールを作ることができます。バージン毛とリターンの毛で軟化の差が出にくく新生毛もしっかり軟化し、まつ毛の層がまとまりやすい仕上がりへと導きます。

併せておすすめしたいラッシュリフトトリートメント

健康なまつ毛も繰り返しラッシュリフトの施術を行っているとでダメージが大きく、まつ毛にハリコシがなくなりラッシュリフトのかかりが悪くなりすぐにカールがだれてしまう原因になります。トリートメントを併せて使用することによって、ダメージを軽減させながら、施術を行うことができます。ラッシュコントロールシステムは以下の効果を期待できます。

・ダメージ毛と健康毛が混在しているまつげの損傷部分を補修し、毛先と根元への薬剤の作 用を均ーにする

・1剤の残留成分を除去して過還元を止め、2剤の酸化剤の働きを促進させる

・ 美容成分を浸透させることにより、ダメージの補修やカールの持続力の向上になる

・お客様の毛質による仕上がりのバラつきを最小限に抑え、安定した仕上がりにする

併せておすすめしたいラッシュリフトグルー

1剤の軟化に影響することなく、剛毛の方でも巻き上げやすいグルーをご紹介します。

接着強度が強く、セット剤塗布前にしっかり乾かすと、セット剤を塗布してもまつ毛がロッドから剥がれにくく、水溶性のクリアグルーよりもアルコールが少ない配合なので、下まつ毛の施術にも使いやすいです。一番の特徴としてアミノ酸が含まれています!アミノ酸とは、まつ毛の水分バランスを整え、潤いを与える重要な働きをもっています。セット剤によるダメージや、乾燥を防ぎながら施術ができるのでおすすめの巻き上げ用グルーです。

もっと詳しく、ラッシュリフト剤の使い方や、手順を知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

ラッシュリフト初心者向け、必要な道具と手順を完全解説

まとめ

システアミン塩酸塩についての法改正は、アイデザイナーや商材メーカーにとって大きな影響をもたらしました。しかし各メーカーからは使いやすさや、トリートメント効果がさらに向上した新しいアイテムが次々とリリースされています。

今一度、商材の見直しを行い、お客様やサロンにとって最適なアイテムを選び、より満足度の高い施術を目指していきましょう。